Collaboration Vol.6 "RAKINES"
今回は、RAKINESへの別注依頼のお話。
別注内容としては生地。
Post - work Twillですが、所謂生地の目の立った高密度のツイル生地。ただ、流通しているツイル生地には無い、芯のある様なハリと反発感、ウールを含む事で表面に柔らかな艶と毛羽のある独特で上品さを兼ね備えており、その質感がかなり好印象だった。
インラインに存在する色は、KHAKIとGRAYで。
今回は、KHAKIもオーダー。この色が、所謂量産のワークウェアのBEIGEでは無く、ブリティッシュミリタリーにあるKHAKI BEIGEだったのだ。
その、Post - work Twillと、名目するRAKINESのオリジナルのテキスタイルに、ベタでは無く、ベタを2~4回くらい洗濯機で洗った様なカサついた黒の色を製作して頂いた。
褐色といえば褐色。
自分で提案しつつ、自分で文字起こししながら、説明する事が難しいのですが、所謂いい意味で雑多に纏える黒です。
とはいえ、ただの生地色違いと表すにはあまりにも情報不足。
複数色の色糸から組み合わせ、この色を目指し製織されている。
それにより、製品染めやバイオ洗いをかけず奥風合いある色味を作り出しながら、余計な風合いを避け、生地のハリと弾力ある質感、照りある表情を潰さずでいる。
風合いはあるが上品。
これが黒好きの自分達にはズバ。
着用、洗いの経年でアタリや退色も実に表情豊かと想起できる。
いつか、二次加工を自身で行い、染め直す際には、繊維の染色差でゴマシャンの黒になりそう。このジャンルが好きでい続けられるなら、ずっと楽しめそうなテキスタイルとデザインだと思う。
形は5型。
大判、一枚袖のコート。
丸型の大ぶりな襟型、裾拡りを抑えた丸みある柔らかなシルエットです。往年で楽しめる扱いやすさとミニマムさがありつつ、しっかりとRAKINESらしい個性をフォルムに宿した一作です。

ワークとテーラー、相反する要素がディテールと、縫製仕様で共存した程よいリラックス感の2Bジャケット。表出しのステッチの運針や縁との幅など、一見は自然ながら、実にテクニカルで日本製ならではの端正さを宿した仕上がりです。
Post-work Twill / Medical unit shirt - RAKINES
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山岳部隊のスモックシャツと、農夫シャツの相子の様なシャツです。
大判で、シャツというよりシャツジャケットの様な羽織物の様な分量感。襟型は台襟もあり、トラッドな雰囲気も帯びた仕上がりです。
今期のデニムパンツでも好評いただいていますワイドトラウザー。
深いインタックのトラッドなデザイン。生地、デザイン共に好相性な仕上がり。

Post-work Twillのシリーズには無く、今期RAKINESのインラインにあるバルーンパンツをこの素材で製作頂きました。ワイドトラウザーとは異なる生地の落ち感や膨らみのシルエット。王道では無い外しのデザインを是非この機会にチャレンジしてみてください。
以上。
セットアップでも、そうじゃない組み合わせも。
どうぞお楽しみに。
C THE C
下村